設備メンテナンスの仕事 「風量測定」 とは?風量測定の必要性とやり方をわかりやすく解説

皆さん、こんにちは。大阪市を中心に関西エリアでビルや商業施設などの設備工事を手掛けている大都クリーン開発株式会社です。


弊社は、昭和55年設立以来積み上げてきたノウハウと確かな技術力でお客さまに満足いただける施工を行っております。


さて本日は、設備メンテナンスの仕事の1つである「風量測定」について説明します。


風量測定とはどんな作業なのか、風量測定がなぜ必要なのか、風量測定の方法などについて解説するので、将来の仕事の準備として確認しておいてください。




■風量測定とは?


まず、風量測定がどんな作業なのかを説明しましょう。


風量測定は空調機器・換気機器などが清浄に設計通りに稼働しているか調べるために行う測定です。風量測定を実施することで、建物内の環境が快適かつ安全かの確認ができます。


ここ最近猛威を振るったコロナウイルスですが、感染症を防げるかどうかは空調機器や換気機器の状態が大きく左右します。機器が安全な状態になっていれば、安心と健康をもたらすのです。


そのためにこそ、経験豊富な測定士が責任者となり、風量測定を行います。




■風量測定を行う必要性



風量測定がなぜ必要なのかを考えてみましょう。


風量測定(風速測定も含めて)では、風量・風速が一定か、もしくは風量・風速の強弱などを確認し、ダクトに異常がないかをチェックします。


ダクトに異常が発生し、適切な風量が適切な風速で流れないと、「冷暖房が効かない」「空気が汚れる」「酸素濃度が低下する」「室内にいる人が不快感を覚える」「感染症リスクが高まる」「ニオイやカビが発生する」などさまざまな不都合が生じやすくなります。


又、ダクト内に脂分やほこりが溜まり、風量の維持ができないと、ダクトに接続された設備の故障や火災が発生する恐れもあるのです。


つまり、室内環境を快適で安全にするためには、ダクトの異常と風量・風速を常に確認する必要があるということです。そのためにこそ、風力測定(ないしは風速測定)が重要になります。


マンションやビル、大型施設、地下施設などには風力測定や風速測定が欠かせません。




■風速計の種類



風量測定では風速計を使うのですが、いろいろな種類があります。空調設備や換気設備のメンテナンスに関わる方は何気なく使う風量計なのですが、どのように風速を測るかでも使う種類が変わります。


そこで風速計の種類ごとの特徴を説明しましょう。



・熱線式風速計(アネモマスターなど)

熱線式風速計は室内の弱い風を計測し、温度変化が小さい場所で主に使用します。


仕組みは付いているセンサーが風を受け、センサーの温度が下がった分を風速値に換算するというものです。


センサーに使用されているのはプラチナ線で、強度があり、精度も長く維持できるのがメリットです。センサーのサイズは小さく、狭い場所でも使いやすくなっています。



・ベーン(風車)式風速計

ベーンとは風車のことで、風車が受ける風でどれくらい回転するかを調べ、風速値に換算します。熱戦式風速計と比べると、温度変化による影響を受けづらいのがメリットです。


ただ、測定範囲が0.4〜30m/s程度で、空調換気設備の風量測定には適しているとは言えません。どこの風の出が悪いのかも確認しにくくなっています。




■風量測定の方法を紹介



どのように風量測定を行うのか、方法を紹介しましょう。



・①必要機器の準備

まず、風量測定に必要な機器を準備します。必要な機器とは、風速計・メジャー(スケール)・脚立などのことです。


風速計の種類については説明しましたが、メジャー(スケール)は吹き出し口・吸い込み口の長さを測るのに使います。脚立は手の届かない高いところで作業するためのものです。



・②スケールで制気口の面積を測る

必要な機器が準備できたら、用意したメジャー(スケール)で制気口の面積を測ります。面積を算出するために、メジャーで制気口の高さ(m)と幅(m)を測ります。


高さ×幅が面積(㎡)です。m(メートル)単位ということを覚えておいてください。


例を挙げてみましょう。


高さが500mmで幅が400mmの制気口があったとします。この場合はm(メートルに換算して、0.5×0.4=0.2(㎡)が制気口の面積になります。



・③風速計で風速を測る

続いて、風速計で風速を測ります。測る場所は制気口の断面数カ所で、その平均値を求めます。ダクトの場所によって風速が異なるからです。


できるだけ多くの場所で測定したいところ。測定箇所が増えるほど、風速がより正確に測定できます。


ここでも例を挙げてみましょう。ダクトの4箇所で風速を測ったとして、Aの場所の風速が4.2 m/s、Bの場所が3.1 m/s、Cの場所が1.5 m/s、Dの場所が2.8 m/sとします。すると平均風速は2.9 m/sになります。



・④風量の計算をする

ダクトの平均風速を計算できたら、その風速から風量の計算をします。計算式は以下の通りです。


”風量(㎥/h)=測定した風速の平均(m/sec)×ダクトの断面積(㎡)×時間の単位合わせ”


この計算式に②と③で計算した数値を入れてみましょう。


”2.9 m/s × 0.2 ㎡ ×3600 = 2088 ㎥/h”


3600というのは「m/s」の1秒単位を「㎥/h」の1時間単位に変換するためです。3600秒は1時間に当たります。


風量が測定でき、設計風量より実測風量が強い場合はダクトに設置されたダンパーや制気口のシャッターを調節、その他さまざまな方法で設計風量に合わせます。


設計風量より実測風量が弱いときはすべての制気口の風量測定・調整を行い、均等に風量が行き渡るか確認し、再度ダブルチェックを実施。同時に点検口内部にあるダクトに設置された手動ダンパー、電気制御ダンパーに異常がないか、ダンパーやシャッターが閉まっていないか、空調機の能力が弱くないか1つ1つ点検し、原因を究明し、解決を図ります。




■まとめ



今回は、設備メンテナンスの仕事の1つである風量測定について説明しました。


建物を安全かつ快適に使おうと思ったときは、空調機器や換気機器が正常に稼働してもらわないと困りますが、そのチェックをするのが風量測定です。風速計を使って風速を割り出し、風量を計算します。


適切な風量・風速になっていないとさまざまな不具合が生じるので、風量測定は非常に重要な作業です。そのような仕事はやり甲斐もあり、自分の責任の重さも感じるものです。


そんな重要な仕事が大都クリーン株式会社に入社すればできますから、興味がある方はぜひ応募してみてください。




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