皆さん、こんにちは。大阪市を中心に、関西エリアでビルや商業施設などの設備工事を手掛けている大都クリーン開発株式会社です。
弊社では、主にビルにおける「設備管理(設備メンテナンス)」の仕事を行っていますが、同じくビルに関わる仕事といえば「ビルメンテナンス」があります。この2つの仕事にどのような違いがあるのか、皆様はご存じでしょうか?
同じ仕事のように思えるかもしれませんが、実はこの2つの仕事はさまざまな点が異なるため、ビル業界への就職を目指す際は意識しておく必要があります。
そこで今回は、ビルの設備管理とビルメンテナンスの違いについて詳しく解説します。
■設備管理とビルメンテナンスの定義
最初に、設備管理とビルメンテナンスの定義を確認しておきましょう。法令などで厳密に決められているわけではないのですが、一般的にはそれぞれ以下のような仕事を指します。
・設備管理とは?
設備管理とは、文字通り建物(ビル)内の設備のメンテナンスを行う仕事です。建物内には、各種電気設備や冷暖房設備、給排水設備、昇降機(エレベーター)といったさまざまな設備があり、建物によってはより専門性の高い機械が設置されている場合もあります。それらの定期点検や故障時の修理・交換など、維持管理を行うのが設備管理の主な業務です。
設備管理は、建物の快適性や安全性を維持する上で重要な役割を果たしています。たとえば、電気系統に異常があると、電気が使えなくなって建物の利用者は大変困るでしょう。冷暖房設備や給排水設備、昇降機なども、快適で安全な建物を作るためには必要不可欠な設備で、トラブルがあれば命に関わることもあります。
そういった事態を防ぐためにも、設備のメンテナンスは確実に行う必要があるのです。なお、実際にどのような設備のメンテナンスを行うのかは、建物によって異なりますし、業者にもそれぞれの守備範囲があります。大都クリーン開発の場合は、給排水管にガス管、電気、空調など、あらゆる種類の設備工事に対応しています。
・ビルメンテナンスとは?
ビルメンテナンスは、建物(ビル)全体の保守管理を行う仕事です。設備管理と同様に各種設備の点検も行いますが、建物の内外の清掃や外壁・屋根の修繕、防犯関連のチェックなど、より広い範囲のメンテナンスを担当します。
ビルメンテナンスの主な役割は、建物を正常に稼働させ、全体の美観や衛生環境を保全し、利用者が快適に過ごせる環境を作ることです。その結果として、建物の価値を最大限に高める役割も果たしています。
保守管理が不十分な建物は、設備のトラブルが頻繁に発生し、あちこちが汚れていて不衛生な環境になるでしょう。このような状態が続くと、利用者の健康や安全に悪影響を与えるリスクがあり、建物の不動産としての価値も低下してしまいます。そうならないよう、日々建物を管理しているのがビルメンテナンスなのです。
■設備管理とビルメンテナンスの主な違い
設備管理とビルメンテナンスの定義を知っても、「まだ違いがよくわからない……」という方もいらっしゃるかと思います。そこで次は、設備管理とビルメンテナンスの違いをより具体的に見ていきましょう。
・対応範囲
最も大きな違いは、定義のところで触れた通り「対応する範囲」です。設備管理は建物内の設備のみの管理を行う一方、ビルメンテナンスは建物全体の保守管理を担います。こう聞くと、「設備管理よりビルメンテナンスの方が難しい仕事なのかな?」と思うかもしれません。
しかし、それは間違いです。対応する範囲が広いからといって、ビルメンテナンスの方が設備範囲より難しいというわけではありません。「広さ」だけでなく「深さ」、すなわち専門性の問題があるからです。
設備管理は、設備の点検や修理・交換・新設工事など、設備に関する業務全般を行います。必要に応じて緊急対応もしなければなりません。担当する範囲が設備に限られている分、設備に関してはとても専門性の高い業務を担っており、「狭くて深い仕事」をしているといえます。
一方、ビルメンテナンスも設備を扱うことがありますが、あくまでも建物全体の点検や清掃がメインです。保守管理の一環として、日常的に設備の動作・状態チェックなどを行うことはあっても、設備の「工事」は原則として行いません。つまり、「広くて浅い仕事」なのです。
・必要とされる知識や資格
設備管理とビルメンテナンスは、対応する業務の範囲が異なる分、必要な知識や資格も違ってきます。当然ながら、資格の取得に向けた計画も変えなければなりません。
ビルメンテナンスの場合は、一般的に「第二種電気工事士」「2級ボイラー技士」「危険物取扱者乙種4類」「第三種冷凍機械責任者」の4つを取得すべきとされています。これらの資格を持っていれば、建物内の基本的な設備の点検がすべて行えるようになるからです。そのため、これら4つを合わせて「ビルメン4点セット」と呼んでいます。
一方、設備管理の場合は、実際に扱う設備や行う工事の種類に合わせた、より専門的な知識や資格が必要になります。たとえば、弊社のように管工事や空調工事を行っている会社で働くなら、配管工事のスキルを認定する「配管技能士」の資格を取得すべきです。
また、大規模な建物の電気工事を行う会社なら、「第一種電気工事士」も取得しておいた方がいいでしょう。さらに、工事の指揮監督を行う「施工管理」としてキャリアアップしたければ、「管工事施工管理技士」「電気工事施工管理技士」などの資格も必要です。
なお、設備管理にしてもビルメンテナンスにしても、就職する段階で資格が必須というわけではありません。近年では人手不足の影響もあり、未経験者でも歓迎している会社が増えています。就職して経験を積みながら資格を取得することも可能なので、興味があるならまず応募してみるのがおすすめです。
・建物への常駐や夜勤の有無
働き方に関わる違いとしては、建物に常駐しての勤務や夜勤の有無が挙げられます。ビルメンテナンスは、日常的に建物全体の保守管理を行うという性質上、建物に常駐勤務する場合があります。何かトラブルが発生すればすぐに対応しなければならず、シフトによっては夜勤もありますから、大変に感じる時もあるでしょう。
一方、設備管理は原則として建物に常駐することはほぼありません。設備管理の業務は、定期的なメンテナンスやトラブル発生時の修理・交換であって、日常的な監視や点検ではないからです。常駐勤務や夜勤が苦手な方には、設備管理の方が適しているといえるでしょう。ただし、緊急事態が発生した時などには、やむを得ず夜間に出動することもあります。
》設備メンテナンスとビルメンテナンスの仕事の違いとは?就職するならどれがおすすめ?
■どちらも建物の安全を維持するために必要な仕事!
ここまで見てきたように、設備管理とビルメンテナンスは、同じような仕事に見えていろいろな点が異なります。ただ、1つだけ確実に共通している要素もあります。それは、どちらも建物の快適性や安全性を維持する上で必要不可欠な仕事だということです。
建物の日常的な清掃や点検は、ビルメンテナンスが行います。ビルメンテナンスは、日々建物を見回って異常がないかチェックするとともに、清掃や簡単な補修を行って建物の価値を維持します。建物内が常に清潔に保たれているのも、何か異常があった際に迅速に対応できるのも、ビルメンテナンスがいるからです。
一方で設備管理は、設備面のより専門的な対応を担います。定期点検による設備の状態の詳細なチェックや、必要に応じた更新・修理・交換などは、設備工事の専門的なスキルを持つ設備管理でなければ行えません。
そして、ビルメンテナンスが日々の点検で設備の異常に気づき、連絡を受けた設備管理が対応するというケースも多々あります。この2つの仕事は、どちらか片方だけがいればいいわけではなく、両者が連携してこそ快適で安全な建物を維持できるのです。
■まとめ
設備管理とビルメンテナンスには、対応する業務の範囲や必要な知識・資格など、いろいろな違いがあります。なおかつ、どちらも建物の維持管理になくてはならない重要な仕事です。
どちらが向いているのかは人によりますが、より専門的な設備工事をしてみたい方には、設備管理の仕事がおすすめです。未経験でも挑戦できる仕事ですから、設備管理に興味がある方は、ぜひ就職・転職を検討してみてください。
■大都クリーン開発では、未経験の設備メンテナンススタッフや設備施工管理を募集しています!
大都クリーン開発は大阪府大阪市を拠点に、ビルや商業施設における水道・電気・空調などのメンテナンスや設備工事業務を行っている会社です。創業40年以上の業歴があり、有名物件を含む多くの施設の工事を手掛けてきました。
現在、設備メンテナンスの作業員と設備施工管理を募集しております。
弊社は1級管工事施工管理技士をはじめ、各種資格を保有するスタッフが在籍。頼りになる先輩が多く、しっかり現場で教えてくれます。研修制度も充実しており、未経験でも安心して働ける環境が整っています。実際に、未経験で入社したスタッフや若手社員、さらに女性社員も活躍中です。
現場はビルやマンションや学校、飲食店などさまざま。多種多様な現場を経験できるので、業務を通じて専門的な知識と技術を習得できます。キャリア選択も自由自在で、各種工事や設備メンテナンスのプロになることも、施工管理になることもできます。
仕事量は安定していて残業はほぼなく、ワークライフバランスも取れた働き方が可能です。資格取得支援制度も設けられているので、資格の取得にかかる経費の心配はいりません。さらに資格手当もつくので、資格を取得すれば収入アップにもつながります。その他、甲子園の年間シート支給など、ユニークな福利厚生が用意されています。
設備工事は多くの施設で必要とされるので、なくなる可能性が低く安定して働きやすい仕事です。皆さんも、設備工事や施工管理の仕事に挑戦してみませんか? 興味のある方はお気軽にご連絡ください。
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